■「痛みの悪循環」を断ち切る
根本的な治療を
小柳ペインクリニック院長 松本 勉
「痛み」の治療が難しいのは、実際にどのくらい痛いのかが本人にしかわからないことです。さまざまな治療を受けても改善しなかった人の中には、ちょっとさわっただけででも痛がる人もいますし、かなり痛いはずなのに我慢をして「痛い」と言わない方もいます。これは誰でも痛みを感じますが、我慢するレベルは一人ひとり全く違うということです。痛みはその人にしかわからず、痛みは孤独なのです。
また、痛みの刺激があると、それが痛みとして脳に伝達されます。その伝達を受けた脳では痛みを引き起こす物質を放出し、それが痛みを起こしている部分にまた働きかけ、炎症を増幅させたり血液の循環を妨げる作用を起こします。そして痛みが増強してその刺激がまた脳に伝達されるという状態がつづきます。これが痛みの悪循環です。この悪循環の状態が続くと、普通の治療ではなかなか痛みをとることができないことがあります。
このように、一言で「痛み」といっても、その内容や原因はさまざまですから、それを判断して治療に取り組む「痛みの専門の治療医」が必要になるのです。
痛みを我慢するよりも、早めに治療を行うことで改善・回復も治りも早くなります。長く痛みに悩んでいる方、つらい痛みでお悩みの方はぜひ一度診察を受けてみてください。あたなに合った治療法を提案いたします。
- 昭和58年
- 医師免許取得 獨協医科大学卒業後、同麻酔学教室入局
- 昭和61年
- 麻酔科標榜医
- 平成4年
- 麻酔科専門医
- 平成5年
- ペインクリニック専門医
医学博士号取得
日本医師会スポーツドクター認定医
現在、小柳ペインクリニック院長、獨協医科大学病院麻酔学教室非常勤講師